馬は「急がない」先生

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――『馬のこころ』を何度も読み返した私が、今あらためて思うこと

馬のそばに立つと、
時間の流れが、すっと変わることがあります。

時計は動いているはずなのに、
心だけが、ゆるやかな別の流れに乗るような感覚。

急がない。
押さない。
先を読まない。

馬は、いつも自分のリズムで生きています。


馬といるってそれだけで対話

ウォークで歩く馬を見ていると、
一歩一歩がとても丁寧です。

「ちゃんと大地を感じているよ」
「ここは安全だよ」
そんな声が、伝わってくるように感じます。

『馬のこころ』を読んで、強く心に残ったのは、
馬は“指示”よりも“状態”を感じ取るという視点でした。

速く歩けと言われたかどうかより、
そばにいる人が
・どんな呼吸をしているか
・どれくらいの緊張感をまとっているか
・心が「先」に行っていないか

そうしたものを、馬はとても正確に受け取っています。


人は未来へ、馬は「今」へ

私はつい考えてしまいます。
前回乗った時にうまくいかなかったから。
どうして できなかったんだろうって思ったから。
なにかヒントが欲しかったのか・・・本を読んでいた。

あの時は
「次は何をしよう」
「もっと上手くなりたい」
「早くできるようにならないと」

気がつくと、
体はここにあっても、心は少し先へ。

でも馬が大切にしているのは、
今この一歩が、安全で自分が安定しているかどうか

歩幅は無理がないか。
バランスは崩れていないか。
周囲の空気は安全か。

この本でも繰り返し語られていたように、
馬は「結果」ではなく
プロセスの中での安心を選んで生きている動物です。


『馬のこころ』を読んで感じたのは、
馬は結果を求められて動くのではなく、
その過程が安心できるかどうかで行動が変わる、
という視点でした。

『馬のこころ』の中では、

  • 馬は「正解・不正解」で行動していないこと
  • 罰や結果で動くのではなく、安心できる状況かどうかで反応が変わること
  • 人の緊張・焦り・感情の揺れが、そのまま馬の行動に表れること
  • 小さな段階を飛ばすと、馬は理解できず混乱すること
    このようなことがよく書かれています

うまくいかないときに起きていること

もし人が少し急ぐと、
馬はとても正直に反応します。

・歩幅が小さくなる
・呼吸が浅くなる
・合図に戸惑う
・止まってしまう

それは反抗でも、わがままでもありません。

「そのスピード、ちょっと速いよ」
「今のテンポだと、考える余裕がないよ」

そんな調整のサインです。

『馬のこころ』を読んだ方なら、
ここで馬を無理に動かさないことの意味を、知っている方も多いのではないでしょうか。

これを書いている今ならわかる。


動かさなくていい日があっていい

今日は、馬を動かそうとしなくて大丈夫です。

教えなくてもいい。
できるようにしなくてもいい。

ただ一緒に歩いて、
馬の足音を聴いてみてください。

左右、左右……
一定で、やさしいリズム。

そのリズムに、
自分の呼吸をそっと重ねてみる。

不思議なことに、
人の呼吸が整うと、
馬の首や背中も、少しずつゆるんできます。

これはテクニックではなく、
関係そのものです。


「分かろうとする人」を、馬は知っている

『馬のこころ』を何度も読み返して思うのは、
馬は「うまい人」より
分かろうとする人を、ちゃんと知っているということ。

急がず、
評価せず、
今の状態をそのまま見ようとする人。

馬はきっと、
「そう、それでいい」と
何も言わずに教えてくれます。


おわりに|この本をまた読んで気づく

もしあなたが、
・馬が思い通り動かない日に不安になる
・うまくいかない自分を責めてしまう
・もっと馬を理解したいと思っている

そんな気持ちを持っているなら、
『馬のこころ』は、
答えをくれる本というか、
自分の呼吸を整えてくれる本だと思います。

馬のリズムを思い出したくなったとき、
ぜひ、そっと読み返してみてください。

そして今日も、
急がない先生のそばで、
一歩ずつ、同じテンポで歩いていきましょう 🐎🌿

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